はじめての執事カフェ②茶番を愉しむ 池袋スワロウテイル
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のつづき
SWALLOWTAIL の店名は文字通り
「燕尾服 Swallow Tail」のことだろうか。
(tailed coat とも)
燕尾服は男性の夜の礼装らしい。
地下一階で自然光を遮断し、
さらに眩し過ぎない照明の店内は
夜の雰囲気を演出しているようにも思えた。
ティーコゼーやナフキンなどには
お店のロゴと共に
蝶々の刺繍があしらわれていた。
映画【スワロウテイル】の劇中歌が浮かぶ。
Swallowtail Butterfly~あいのうた~
色褪せない、いい歌だな。
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次回訪れた時には
紅茶をいただきながら
執事に蝶々の刺繍の秘密を訊いてみたい。
その時は「お嬢様」ではなく
「奥様」と呼んでもらおうとも思う。
予約時に執事からの呼ばれ方を選ぶ。
ツレにLINEでその旨を伝えると
かぶせ気味のスピードで返ってきた。
「お嬢様一択で。」
思いの外張り切ってる!イイぞ!
私も負けじとお嬢様ぶるぞ!
お洒落してっちゃうぞ!
当日待ち合わせ場所でよろめく。
普段着やないか!
ママチャリ・スタイルやないか!
なんか「執事カフェ慣れてます」って感じ。
悔しいけどむしろカッコイイ。
埋められないツレとの温度差。
張り切っている自分にちょっと照れた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
池袋スワロウテイルへは
時間制(80分・90分)の帰宅である。
そのため、
やがて身支度を促す言葉がかけられる。
定石は
「そろそろお出掛けのお時間です。」
私達が受けたセリフはひと捻り、
「シアタールームでの
映画鑑賞のお時間です。」
「え?」
ツレは一瞬、真に受けていた。
空気読めや。
なおも触れられたことには、
「お嬢様の大好きな
をご用意しております。」
・・・・・。
10年英国留学していたお嬢様、
「昔から」大好きな映画が
【スタンド・バイ・ミー】ときた。
年齢だいたいバレとるな、と思った。
やっぱり次はかならずや
「奥様」と呼んでもらおうと思う。
あと2人、誰だっけ?
1回観るには観た…
ざんねーん、好きではなーい。
それにしても
観る映画も自分で決められへんやなんて。
お嬢様生活は私にはやはり息苦しい。
執事との雑談。
七夕が近いということで
短冊に願い事を書き笹に吊るした。
【色白・美肌になりたい】
ここそとばかり私利私欲を星に託す。
担当執事Nの願いは
「ヒョウ柄に優しい世界になれ」
とのこと。
帰り支度をする頃にになって
実はナニワ男なのだと知った。
その日イチ、わくわくした瞬間だった。
こないにパリッと標準語喋ってるけど、
燕尾服脱いだらヒョウ柄の関西弁の
でんがなまんがな男
そう思うとややギャップ萌え。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
話は前後するが、
自宅を出る私の「いってきます」に、
普段なら
「んーーーー」
「へーーーい」
としか返さない我が家のナニワ男。
今日は
「いってらっしゃいませ!」
と送り出してくれた。
気の利くやつ。
心の中で褒めてつかわす。
道を歩けばヒョウ柄マダムに当たる…
そんな大阪に帰りたくなってきたりもした。
さらに つづく
はじめての執事カフェ①池袋スワロウテイル
腰まである長髪を佐藤蛾次郎スタイルで
ひとつに結わえ礼装に身を包んだ男性。
ライティングボードを手に
観光客と思しき女性3人組の相手をしている。
彼の背後にある本日の予約状況は
すべて満席であった。
東京・池袋駅から徒歩10分
エントランスに続く階段前の光景である。
ひとつに結わえた長髪を
「蛾次郎スタイル」と呼ぶ、
そんな流行りもルールもないが
瞬時にそう浮かんだ。
何故だろう。
前途の観光客3人のうち
1人だけが日本語を話すと思われ、
蛾次郎スタイルの彼との会話を
残りの2人に通訳する時間が生じていた。
予約5分前に到着した私達は
入り口を塞がれた状態にガッカリだ。
なんせ暑いねん…。
午前中とは言え
30度を超えんばかりの暑さだった。
黒のロングジャケットに身を包んだ
蛾次郎のあご先からは汗が滴っていた。
締まり切っていない水道の蛇口のように
ポタッ・・・またポタッ・・・
きっと私は感じたのだ、
「なんか、つらそう。」
『男はつらいよ』ならぬ
『ドアマンはつらいよ』
であったのだ。
蛾次郎も私達の存在に
気付いているのがわかる。
観光客3人組は滞在中の予約獲得は
叶うことがなかった様子だった。
丁寧に頭を下げた蛾次郎に
ようやく地下一階の店内(お屋敷内)
に続く階段へと通される我々…。
蛾次郎じゃなくてドアマン。
階段前のドアも
車のドアもないけどドアマンだ。
「お帰りなさいませ、お嬢様」
(失礼なきよう今日はお嬢様になりきる!)
つもりが咄嗟に口を突く、
「ありがとうございます。」
めっちゃ他人行儀。
「お久しぶりでございます。」
にも思わず返してしまう、
「あ、はじめてです。」
全然なりきれてないがな。
顔色一つ変えず執事は続ける。
「お嬢様が英国に発たれてもう10年、
久々のご帰宅でいらっしゃいますね。」
嗚呼、プロフェッショナル。
執事カフェと聞いて浮かんだ執事像は
・イケメン。
・とにかくイケメン。
・あと多分若いバイトの子。
・で、役者志望。
だった。
しかし、のっけから
「お荷物をお預かりします。」
と手を差し出したのは
愛着を持って「爺や」と呼びたい
高齢の男性であった。
本日の担当執事N、
彼はアラサーと思われたが、
20代と思しき若い執事は
殆ど私の目には入らなかった。
更に言うと
イケメンも殆ど目に入らなかった。
みたいな執事はおらず概して予想は外れた。
しかしながら
店内の雰囲気は思いの外良く、
不思議と残念な気持ちにはならなかった。
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おすすめの
英国式アフタヌーンティは
三段のハイ・スタンドに盛られた本格派。
アンナマリア 3500円なり。
(ヴィクトリアは4000円)
下段…サンドイッチまたはキッシュ
中断…スコーンとプリザーブ(二種)
上段…デザートAまたはB
プリザーブとは果実の砂糖煮のこと。
(コンポートとジャムの間?)
ここではクリームなども含んでいた。
スコーンに付けて食べるためのものだ。
「プリザーブって何?」
ツレが小声で私に問う。
「あぁ。スコーンの添え物?
なんか塗って食べるヤツよ。」
「添え物」て。
「塗るヤツ」て。
英国から10年ぶりにをした
お嬢様の回答がコレだ。
【プリザーブ=添え物】
気を取り直し…。
紅茶葉の種類は
目移りしてしまうほど
バラエティに富んでいる。
その説明書きに目を通す時間は
紅茶愛飲家の私には至福の時だった。
勿論、ポットサーブ。
ティーコゼーで保温もばっちりだ。
最初のオーダーは
期間限定の
ダージリン・ファースト・フラッシュ
いわゆる「初摘み」の茶葉だ。
セカンド・フラッシュ(二番摘み)より
淡い色とすっきりした味。
心地好い渋みで喉の渇きが一掃された。
次のオーダーは
ヘーパイストスという茶葉。
グレープとマスカットのフレーバーティー。
カップに注がれると同時に
座していた半個室に強い香りが充満した。
元来大メシ食らいの私には
一見「すくなっ」なアフタヌーンティも
物足りなさはさほど感じなかった。
ゆっくり優雅に口に運ぶウチに
満腹中枢を刺激したのだろうか。
軽食も用意されている。
パスタ、シチュー、冷静スープ
それぞれのセット。
サラダとデザート付き。
もちろん
ポットサーブの紅茶葉も選べるのだから
悪くない。
いろいろな茶葉を愉しみたい紅茶派の
たまのプチ贅沢としては手が届きやすい。
ただ、
私は紅茶好きが過ぎてペースがはやい…。
執事が来る前に
ポットが空っぽになったことは
失礼であったかもしれない。
手酌(?)でカップを満たす私を見るなり、
少々慌てた様子の執事。
「すべて私達が…」
笑顔のニセお嬢様、
「お気遣いなく」
あやうく言いそうになってしまった。
執事プライドを傷つけるのはルール違反だ。
いや、待てよ…。
それはちょっと違うぞ。
10年前、身の回りのことを
何から何までやってもらう生活に
疑問を持ち家を出た私。
独りの生活を続ける中で
自炊もした。
洗濯もした。
腐ったものを食べると
決まって3時間後にゲロを吐く
という己の体内ルールも判明した。
海外旅行をすると
便秘が悪化することも知った。
行きに食べた機内食が
旅を終え帰国してなお出てこないのだ。
況や紅茶をカップに注ぐことをや
そんな日常茶飯事、
今の私にはワケないことなのだ、執事よ。
成長した私をしかと見たまえ。
心の中でお嬢様のセリフを言ってみた。
そうこうしていると、
「気持ちだけでうれしい」
そんなイイ人風な考えが浮かんだりもして
ちょっとハッとしたのだった。
つまりこうだ。
居酒屋で先輩と食事をしたとしよう。
支払う気なんざないけれど、
既に会計をしている先輩の横で
財布を鞄から出してみたりする。
先輩「あぁ、もう気持ちだけで!」
アレと似ている。
ん?
イイ人風の「風」を
払拭しようと欲を出してみたら
どうやら失敗したようだ。
むしろ墓穴を掘ってしまっている。
まぁ、いいだろう。
私は貧乏な先輩にはたかったりしない。
それなりにイイ人なのだから。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
で。
10年前に英国に発ったお嬢様が
帰ってくる家って英国式なのね。
ちょっと設定が甘くないか?
あ、私ハーフなの?
お父様が英国紳士なの?
この平たい顔でハーフ?
留学先は英国じゃなくて
スペインとかにしてもらえぬ?
バルセロナでちょっと
逞しく成長して帰ったお嬢様じゃダメ?
つづく
加齢臭② 豆乳を牛乳の代用にする時代は終わる
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そんなこんなで
のど元過ぎるとナントカ。
たまにはカフェオレが飲みたくなるのが
愚かで欲深い私という人間だ。
とがったコーヒーに丸みを帯びさせたい。
私はソイラテに安住の地を得た。
低脂肪牛乳とも
ノンカフェインコーヒーともオサラバだ。
何よりソイラテの美味さにもう虜
コーヒーには豆乳!というよりもはや
豆乳にはコーヒー!なくらい、
豆乳主体の豆乳贔屓となっていった。
好きになったらもっと知りたい。
「知り過ぎて…好きじゃなくなった。」
そんなこと言われたら立ち直れない。
そうやって色恋沙汰を遠ざけてきた
“第一印象がピーク”と言われ続けた私にも
「一方的に」知り過ぎて
好きじゃなくなることがよくある。
豆乳のことをもっと知りたい。
知ったつもりで
好きじゃなくなるなんて…。
豆乳のことはずっと好きでいたい。
怖いもの見たさで扉は開かれた。
豆乳…大豆、と言えばイソフラボン。
とりわけ女の美と健康を語るには
欠かせない成分を含んでいる。
大豆サイドの主張ばかりに耳を傾けていると
「もう牛乳要らなくね?」
とすら思えてきた。
All or Nothing(一か八か)の思考は
なかなか拭い去れない。
牛乳サイドは何も反論してこない。
豆乳をDISったりもしない。
然もありなん、ここは日本。
クリントン VS トランプ
でもなければ
コカ・コーラ VS ペプシ
でもない。
っつーか、
私が牛乳サイドを無視していただけだ。
「体を冷やす」
を理由に豆乳はあまり飲まなかったが、
月経前症候群(PMS)予防のために、
“訪れる”7日前からの
豆乳=イソフラボン摂取
これは以前から怠らなかった。
「これまで単体でしか飲まずにごめん」
豆乳に謝罪した。
しかし、
知り過ぎるとやはり嫌なとこが見えてくる。
そんな自然界の掟は
私と豆乳の間にもやはり存在していた。
アレルギーだ。
シラカンバ、ハンノキの
花粉症の症状が出る人の場合、
大豆のアレルゲンタンパクで
アレルギー症状が出得るらしい。
じゃ、納豆や味噌、醤油は?
なるほど、
加熱・発酵などを経ることで
アレルギー症状が出にくくなるという。
つまり加工が少ない豆乳は
アレルギー症状が
起こりやすいというのだ。
いや、私もイイ大人だ。
少々難を生じたくらいで
嫌いになんかならない。
アレルギーの可能性の向こう側に
余りある魅力を豆乳は持っている!
イイとこもダメなとこも含めて
豆乳が好き。
人間関係もそうありたい。
コーヒー+牛乳が
加齢臭の原因になりかねないから
しかたなしに豆乳を用いるのではない。
もう、「牛乳の代わり」
なんて言わせないぞ。
決して豆の「乳」ではない。
しかしながら、
ネーミングに引っ張られて
「牛乳の後輩感」
が出ることは否めないが‥‥。
豆乳が好きだからソイラテなんだ!
んなもんで引き続き
私は秋冬ないし春は顔を洗わない。
成分無調整が苦手な人って多いよねー。 でも私は無調整しか飲まないから 無調整を頑なにすすめることにする。 |