しののめ日記

汐見 彩 のブログ

はじめての映画 『グーニーズ/The Goonies』(1985年米)

子どもの頃、【東映アニメまつり】意外で

はじめて館で観た映画は

グーニーズ/The Goonies』

(1985年米)と

『サンタクロース/Santa Claus:The Movie』

(1985年英米)だった。

 

f:id:megbea:20180709122716j:plain


ふたつ?

そう思った方は都会育ちの都会っ子だ。

 

私の住む田舎町近隣では

上映本数の管理上なのか、

人手も足りないしめんどくさくてなのか、   
映画1本の料金で2本立てで、

時には3本立てで映画を観ることが常だった。


それを当たり前に思って育ったため、

1本きりの映画を館で観た時は

それがとても贅沢なことに思えた。

社会人になってからは

毎週何本もの映画を観る‘都会人’になった。

 

お姉ちゃんとお父さんと3人で

『グーニース』を観る!


待ちわびていた記憶に間違いはない。

当日、いざ劇場へ足を運ぶと…

あろうとこか火事で館は焼け落ちていた。

 

お恥ずかしい。

「死傷者はなかったか!?」

などを真っ先に問うところ。 

「えーーー!グーニーズはーーー!?」

幼い私は父に噛みついた。

幸い損傷なく残ったフィルムは、

時間を改め

別の館での上映がかなったのだった。

劇場内はなんと満席。

私たちは立ち見で2本の映画を鑑賞した。

短編ではない。

がっつり長編を2本だ。

子どもとは言え

立っている疲れを忘れるほどに

私は映画に魅了されたのだと思い返す。

 


いかにもアメリカらしいお話だった。

伝説の海賊「片目のウィリー」が残した宝。

オレゴン州の港町に住む少年少女が

探しに出かけるの冒険物語。

主人公マイキーが私と同じ喘息っ子だった

とか、

食べたことないモノいっぱいやなぁ

とか、

子どもだけで危ないことするなぁ!

親は何してんの?

とか、

私の記憶に散りばめられた

忘れ得ぬグーニーズの欠片は今も蘇る。

 

当時は気付かなかったが、

子どもの虐待についても描かれていた。

顔面が歪むほどの虐待を

実の親から受けたスロース。

彼を見て自分に言い聞かせていたのは

一体なぜだったろう?

「スロースを怖いと思ったらだめ。」

「優しい子(身体的には大人)なはず。」

ハラハラドキドキ先行の気持ちに

暗い影を落とす彼の存在。

受け入れがたく感じていたのかもしれない。

グーニーズはたのしくあって欲しい!

と幼い私は我がままに

期待したのかもしれない。


アメリカってそうそうこんな感じ。」

「日本と違ってなんかカッコイイ。」

なんしか色々デカい。故にかどうかスゴイ。

その程度だ、幼い私の知るアメリ感。

 

アメリカすげー!」

決定的に思わせたのは

シンディ・ローパー唄う主題歌

“The Goonies R Good Enough” 

を耳にした瞬間ではなかったかと思う。

シンディの歌唱シーンも劇中に登場し

私は目でも耳でもヤラレた。

「このねーちゃんくるってる。」

畏怖しながら歓喜する自分を感じた。

 

スロースをめぐっては

日本人に馴染みのない方法ながら、

実にハッピーな結末を迎えた。

幼い私は安堵していた。

嬉しいのに涙がでそうで

胸はなんだかドキドキしていた。

 

そしてエンドロールで再びのシンディ。

後の私がみるみるアメリカナイズ

されていく要素として、

確実に初期の爪痕を残した映画だった


あら。

別の映画について書くつもりが

グーニーズ』に取って代わられている。

『サンタクロース』についてはまるで触れてないし。

っていうか、内容を全然覚えてないのだ。

ま、殺人も恋愛のドロドロもイチャイチャもなく

実に平和なお話だったはず。

という希望的かつ予想上の感想を

自信を持って添えて一旦終わることにする。

 

はじめての映画館映画がこの作品で幸せだ。

“Goonies Never Say Die!”